プレスリリースは、企業や団体の情報を広く伝えるための重要な手段ですが、単に発信するだけではなく、その効果を正しく測定することが欠かせません。

効果測定を行わなければ、”どの情報がどの程度、世の中に届いているのか”を把握できず、改善点を見つけられないため、次の広報活動に活かすのが難しくなります。

そこで今回は、プレスリリースの効果測定のやり方と、効果的にPRを行うためのポイントについて詳しく解説します。

プレスリリースの効果測定とは？

プレスリリースの効果測定とは、配信した情報がどの程度ターゲット層に届き、具体的にどのような反応や成果を生んだのかを分析することです。

単にプレスリリースを配信するだけでは、PR活動が成功したかどうかを正確に判断できません。
しかし、効果測定を行うことで改善点が把握でき、次回以降の広報活動をより効果的に展開しやすくなるという大きなメリットがあります。

効果測定の方法はいくつかありますので、次の項目で詳しく解説していきます。
ぜひ続けてご覧ください。

プレスリリースの効果測定のやり方・ポイント

プレスリリースの効果を正しく測定するためには、いくつかの方法を組み合わせて分析することが重要です。
ここでは代表的な測定方法と、それぞれのポイントを解説します。

メディア掲載数

メディアへの掲載数は、プレスリリースが実際にどれだけ多くの媒体に取り上げられたかを示す重要な指標のひとつです。
掲載数が多いほど情報の拡散力が高まり、ターゲット層への認知向上にもつながります。

ただし、単に数だけを見るのではなく、掲載されたメディアの種類や影響力にも注目することが大切です。
例えば、大手メディアや専門性の高い業界誌などに掲載された場合は、数が少なくても大きな効果が見込めることがあります。

そのため、掲載数やどのメディアに掲載されたのか等を含め、総合的に分析することがポイントです。

広告換算値

広告換算値とは、メディアに掲載されたプレスリリースの価値を、広告として出稿した場合の費用に換算した指標です。

この広告換算値は、基本的に「掲載面積×媒体の広告単価」で算出されます。
新聞や雑誌では記事が掲載された紙面のサイズをもとに、テレビでは放送時間を基に計算するのが一般的です。
また、Webメディアの場合は、PV数や表示回数に応じた単価を参考にするほか、Webクリッピングサービスや広告換算ツールを活用して算出することもできます。

広報活動の成果を数値として可視化できるため、経営層への報告や社内資料として活用されることも多いですが、あくまでも参考値であり、実際の売上や認知度の向上に必ずしも反映されるわけではありません。

そのため、広告換算値は効果測定の一部として位置づけ、他の指標と組み合わせながら、総合的に分析・評価することが重要です。

自社サイトのPV数

プレスリリース配信後に、自社サイトのPV数を確認することも、ユーザーの関心度を測るための重要な指標です。

プレスリリース内に設置したリンクからの流入や、特定のページの閲覧数が増えていれば、情報がターゲットに届いている証拠だと言えるでしょう。

さらに、アクセス分析ツールを活用して、訪問者の滞在時間や回遊率を確認すれば、より深い分析が可能になります。

SNS上の反響

SNS上の反響は、プレスリリースがどれだけ話題になっているかを測る重要な指標です。

まずは、X（旧Twitter）やFacebook、Instagram等でのシェア数、いいね、コメント、リツイートといった反応を分析し、それぞれの動向をチェックしましょう。
特にユーザーの生の声や感想は、自社サービスへのリアルなフィードバックとして非常に貴重です。

また、ハッシュタグの使用状況やメンションを確認することで、情報拡散や効果的な戦略計画に活かせます。

問い合わせの件数

問い合わせの件数は、プレスリリースの成果を直接示す重要な指標です。

資料請求やサービスの購入、取材依頼など、実際にアクションを起こしたユーザーの数を把握することで、PR活動が具体的な成果に結びついたかどうかを判断できます。

問い合わせ内容を丁寧に分析することは、顧客のニーズや疑問点、関心の高さを把握する上でも非常に重要です。

これらの情報をもとに、次回のプレスリリースの内容やターゲット設定などの広報戦略につなげていきましょう。

プレスリリース配信で得られる効果とは？

プレスリリースの配信は、メディア掲載による認知度の向上、SEO効果を通じたWebサイトへの集客、ステークホルダーへの情報提供など、広報活動において多くの効果をもたらします。
企業の信頼性やブランド価値を高める上でも、戦略的なプレスリリース配信は非常に有効です。

なお、プレスリリースの具体的な効果については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ併せてご覧ください。

まとめ

プレスリリースは自社の情報を広く伝えるだけではなく、その効果や反響を正確に把握・分析することで、次回以降の配信内容をさらにブラッシュアップできます。

そのためには、メディア掲載数、広告換算値、WebサイトやSNSでの反応、問い合わせ件数など、複数の視点から総合的に効果を測定することが重要です。

戦略的なプレスリリースの配信と効果測定を並行して行うことで、企業の信頼性やブランド価値をより高める広報活動が実現します。

継続的な分析と改善を重ねながら、より効果的な情報発信を目指していきましょう。