プレスリリースの種類とは?配信の分類別で特徴やポイントを解説 - doublequotes | メディアに取り上げられる方法

プレスリリースの種類

プレスリリースは、企業が自社の情報を効果的に発信するための重要な広報ツールです。
しかし、ひとくちにプレスリリースといっても、その内容や目的によってさまざまな種類が存在します。

新商品・サービスの発表、業績報告、人事異動など、配信内容ごとに特徴が異なるため、それぞれの違いを正しく把握しておくことが大切です。

本記事では、プレスリリースの主な種類を分類別に整理し、それぞれの特徴を詳しく解説します。

プレスリリースの種類とは?

プレスリリースの種類とは?

プレスリリースとは、企業が自社の情報を発信するための、公式な広報手段のひとつです。

その種類は多岐にわたりますが、大きく分けると「商品・サービス・事業に関する配信」「コーポレート情報に関する配信」「調査・研究結果に関する配信」の3つに分類されます。

例えば、新商品の魅力や発売日、新システムの特長などを伝えるプレスリリースは、最も一般的な形式のひとつです。

一方で、経営方針の変更や人事異動、企業ロゴやブランド刷新といった内容は、コーポレート系のプレスリリースに該当します。

また、独自に実施した調査結果や研究データの公表にも、プレスリリースが有効です。

このように、配信の目的によって書き方や構成が異なるため、まずはリリースの種類を正しく把握することが、適切な情報発信の第一歩となります。

1.商品やサービス・事業に関する配信

商品やサービス・事業に関する配信

企業が頻繁に発信するプレスリリースの代表例が、商品・サービス・事業に関する情報です。

新商品やサービスの開始、機能のリニューアル、キャンペーンなど、注目を集めやすいテーマが多く、話題づくりや集客を目的に活用されます。

ここでは、商品・サービス・事業に関するプレスリリースを種類別に分け、それぞれの特徴を解説します。

新商品・新サービス発表

新商品や新サービスの発売を知らせる、最も一般的な形式のプレスリリースです。

発売日や価格、商品の特長、ターゲット層、活用シーンなどを明確に伝えることで、メディア掲載やSNSでの拡散が期待できます。

さらに、画像やブランドロゴ、コンセプトメッセージといったビジュアル要素を添えることで、読者の関心をより引きやすくなるでしょう。

商品・サービスの実績発表

自社の商品やサービスの利用者数、販売数、成約件数など、成果や実績を発表するプレスリリースです。

こうした情報は、事業の成長性や信頼性を示す重要な要素であり、対外的な評価や取引先からの信頼獲得にもつながります。

前年比や業界平均との比較、導入企業の一覧などの定量データを盛り込むことで、より説得力を高めることができるでしょう。

商品・サービスのリニューアル

既存の商品・サービスに改良(リニューアル)を加えた際に発表するプレスリリースです。

機能追加やデザイン変更といった具体的な変化に加え、改善に至った背景やユーザーの声を紹介することで、親しみや共感を生み、新規顧客の関心も引きやすくなります。

継続的な改善の姿勢を示すことで、ブランド価値の向上にもつながるでしょう。

商品・サービスの再販、復活

販売を終了していた商品やサービスの再販・復活を知らせるプレスリリースです。

根強い人気や熱い要望に応える形での再提供であれば、ファンにとって嬉しいニュースとなりやすく、話題性も十分期待できます。

この場合、再販の理由や改善点、数量限定の有無などを明確に記載することがポイントです。

コラボレーション

他社やブランド、アーティスト、インフルエンサー、キャラクターなどとのコラボレーションやタイアップ企画を紹介するプレスリリースです。

双方の強みを活かした取り組みは話題性やトレンド感に優れ、相互のファン層へのリーチ効果も期待できます。

コラボに至る背景や狙いを示すことで、企画への理解や共感を促すことができるでしょう。

イベントやセミナーの開催・出展の告知

展示会、セミナー、記者会見、オンラインイベントなどの開催情報を伝えるプレスリリースです。
開催日時、会場、内容、参加方法などを具体的に紹介しましょう。

イベントの目的やターゲット、見どころを伝えることで、集客効果やメディア取材の誘致につながります。

CM放映・広告・プロモーションの開始

新たなテレビCMや広告キャンペーン、プロモーション活動の開始を告知するプレスリリースです。
放映開始日や出演者、制作意図、ストーリーなどを紹介することで、注目を集めやすくなります。

特設サイトや動画リンクもあわせて案内すれば、より多くの人へのリーチが期待できるでしょう。

キャンペーン告知

期間限定キャンペーンやプレゼント企画などを告知するプレスリリースです。

実施期間や参加条件、特典内容などをわかりやすくまとめ、ユーザーの関心と行動を促す構成が求められます。

さらに、キャンペーンの背景やユーザーにとってのお得感も記載することで、より高い効果が期待できるでしょう。

アンバサダー・〇〇大使の募集・就任

自社のサービスやブランドを広める役割として、アンバサダーや大使の募集・就任を知らせるプレスリリースです。

著名人やインフルエンサーを起用する場合は、その人物の影響力や選定理由を伝えることで、訴求力がさらに高まります。活動内容や就任期間なども、具体的に示すことがポイントです。

イメージキャラクターの就任

企業や商品のイメージキャラクターに新たな人物やキャラクターを起用したことを伝えるプレスリリースです。

起用の背景やコンセプトに加え、キャラクターのプロフィールやビジュアルもあわせて紹介することで、親しみやすさやブランドイメージの向上が期待できます。

導入事例

自社の商品やサービスを実際に導入した企業・顧客の声や活用実績を紹介するプレスリリースです。

ここでは、「どのような課題をどう解決したか」という流れで、事例の具体性を伝えましょう。
業種や企業規模が類似する読者にとっては説得力があり、導入検討の後押しにもつながります。

障害情報

サービスの不具合やシステム障害が発生した際、その発生状況や原因、対応状況などを迅速に伝えるためのプレスリリースです。

こうした事態だからこそ、正確かつ透明性のある情報提供を行うことが、信頼関係の維持・回復につながります。さらに、謝罪の表明に加え、再発防止策もあわせて明記することが望ましいでしょう。

2.コーポレート情報に関する配信

コーポレート情報に関する配信

企業の内部や経営に関わる重要な情報を対外的に発信するプレスリリースが、コーポレート情報に関する配信です。

業務提携や決算報告といったビジネスの根幹に関わる内容から、総務・人事異動、CSR活動の発表、危機管理や不祥事対応まで幅広いテーマを含みます。

ここでは、コーポレート情報に関するプレスリリースを種類別に分け、それぞれの特徴を解説します。

業務提携・事業提携

企業間で新たに業務提携や事業提携を結んだ際に発信するプレスリリースです。

提携の目的や具体的な内容を明確に伝えることで、関係者や投資家の理解と信頼を得ることができます。一般的に、提携先企業の概要を紹介し、双方の強みや役割分担について触れることが多いです。

さらに、今後の展望や市場への影響を示すことで、より戦略的な印象を与えられます。

パートナーシップ提携・協定締結

戦略的なパートナーシップや協定締結を知らせるプレスリリースです。
地域連携や技術協力、販売提携など、さまざまな形態があります。

提携の目的や背景、今後の展望を示すことで、社会的な評価や注目度の向上が期待できるでしょう。
具体的な協力内容や目標、双方の役割を分かりやすく伝えることも重要です。

総務・人事情報

役員の異動や人事発令、組織変更など、企業の内部体制に関わる重要な総務・人事情報を伝えるプレスリリースです。
企業の透明性を保ちつつ、関係者や従業員に安心感を与える役割があります。

発表時期や背景、今後の組織体制の方向性にも触れることで、社内外の理解と支持を得やすくなるでしょう。

決算・資金調達・資本提携

四半期・年間決算の発表や資金調達、増資、資本提携に関する情報を提供するプレスリリースです。
企業の財務状況や経営戦略を対外的に示し、投資家や金融機関の信頼確保を目的としています。

数値やデータの正確性はもちろん、今後の事業展開や資金使途についても具体的に説明することが重要です。このように、透明性のある情報開示は企業価値や信頼の向上に直結します。

クラウドファンディング

クラウドファンディングの開始や成果を発表するプレスリリースです。
資金調達の目的やプロジェクト内容、支援者へのリターンをわかりやすく伝えましょう。

社会的意義や独自性を強調することで、活動への注目度が高まります。
さらに、目標金額の達成状況や今後のスケジュールについても具体的に触れることで、支援者や関係者の期待を高められるでしょう。

CSRなど活動の発表

企業の社会的責任(CSR)に関わる取り組みや社会貢献活動を紹介するプレスリリースです。

環境保護や地域支援、教育支援など、多様な活動内容を具体的に伝え、企業のブランド価値や信頼性を高めます。

さらに、活動の成果や今後の計画、関係者のコメントを盛り込むことで、社会的な評価をさらに高められるでしょう。

売上・業績報告

企業の売上や利益、業績状況を報告するプレスリリースです。
前年比や市場動向との比較を交え、経営状況の透明化を図りましょう。

これらは投資家や取引先、従業員に対する説明責任を果たす重要な資料となり、業績に影響を与えた要因分析や今後の見通しについても記載することで、理解促進と安心感につながります。

危機管理に関する声明

トラブルやリスクが発生した際に発表する声明文を伝えるためのプレスリリースです。

問題の内容、対応状況、再発防止策などを迅速かつ正確に伝えることが信頼回復につながります。
声明文では曖昧な表現を避け、事実を明確に記載し、誠実さを示すことが重要です。

被害者や関係者への配慮を明記し、今後の具体的な改善策を示すことで、企業の責任感や信頼性を強調できます。

事件、事故に関する報告

企業に関わる事件や事故発生時の事実報告を行うプレスリリースです。
状況説明や被害状況、関係者対応などを詳細に示し、社会的責任を果たす姿勢を明確にします。

法的観点から慎重な表現が求められる場合もあり、今後の再発防止策や関係機関との連携についても触れることが多いです。

不祥事対応

不祥事発覚時の対応状況や謝罪、改善策を伝えるプレスリリースです。
企業としての誠意を示し、信頼回復に向けた具体的な行動計画を示すことが求められます。

透明性と迅速な情報発信が評価のポイントとなるため、スピーディーに対応することが重要です。
また、再発防止に向けた取り組みや具体策を示すことも欠かせません。

周年記念

企業の創立記念や重要な節目を迎えた際などに発信するプレスリリースです。

記念限定商品の発売や記念キャンペーンの告知が盛り込まれることもあります。
記念イベントや新たなビジョン、今後の展望を発信することで、自社の歴史や成長を広くアピールしましょう。

メディアや顧客との関係強化にもつながり、社員の意識向上や社外へのイメージアップにもつながります。

株式上場

株式公開や上場の決定・実施を知らせる、非常に重要なプレスリリースです。

株式市場への参入は、企業の成長と信頼の証とされるため、上場の意義やスケジュール、今後の戦略を明確に伝えることが求められます。

この種の情報は、投資家や取引先からの注目が集まりやすいため、慎重かつ詳細な情報開示が欠かせません。
上場による企業価値の向上や資金調達に関する内容についても、あわせて説明するのが一般的です。

社名・ロゴ変更

企業名やロゴの変更を公表するプレスリリースです。

変更の理由や新たなブランドメッセージ、今後の企業戦略を説明することで、社内外からの理解と支持を得ることを目的としています。

新ロゴのデザインやコンセプトもあわせて紹介し、刷新によるブランドイメージの向上や、市場での差別化を図りましょう。

サイトリニューアル・SNSアカウント開設

公式ウェブサイトのリニューアルや、新たなSNSアカウントの開設を伝えるプレスリリースです。
利便性の向上や情報発信の強化、顧客とのコミュニケーション活性化を目的としています。

このような場合は、新サイトやSNSの特徴、利用方法、フォローの手順などをわかりやすく案内することが大切です。

その他

誤情報の訂正や報道に対する見解の発表など、前項のテーマに該当しない重要な情報をプレスリリースで発信する場合もあります。

特に、SNSやネットニュースを通じた情報拡散のスピードが速い現代においては、誤解を招かない表現と迅速な対応が欠かせません。

こうした情報は、正確性とタイムリーさが特に求められ、企業の信用維持に直結するため、慎重な作成を心がけましょう。

3.調査結果・研究結果に関する配信

調査結果・研究結果に関する配信

調査結果や研究成果を企業や団体が発信するプレスリリースは、専門的な知見やデータを社会に広く伝える役割を担っています。

新たな発見や市場動向、消費者の意識変化などを具体的な数値や分析とともに示すことで、業界内外からの関心を集めやすく、信頼性の高い情報として評価される可能性が高いです。

ここでは、調査結果・研究成果に関するプレスリリースを種類別に分け、それぞれの特徴を解説します。

調査レポート

企業や団体が独自に実施した調査や市場分析の結果をまとめたレポートを発表するプレスリリースです。

調査目的や方法、主要な結果をわかりやすく伝えることで、業界関係者やメディアの注目を集めることを目的としています。

その際は、具体的な数値やグラフを活用することで説得力が高まり、信頼性のある情報発信につながるでしょう。

論文発表

学術的な研究成果や技術開発の内容を論文として発表した際に配信されるプレスリリースです。
研究の背景や目的、方法、成果の意義を専門的かつわかりやすく紹介しましょう。

業界内外の専門家やメディア、投資家に向けて、企業や研究機関の技術力や独自性をアピールする重要な機会となります。

意識調査

消費者や特定のターゲット層の意識や行動を調査し、その結果を発表するプレスリリースです。

トレンドやニーズの変化を把握するうえで役立ち、マーケティング戦略や商品開発の参考情報として活用されます。

調査結果は具体的な数値や比較データと共に、グラフや図表を用いて視覚的に示すと、さらに効果的です。

実態調査

特定の現象や市場、社会的な課題の実態を調査し、その詳細を報告するプレスリリースです。
定量的なデータだけでなく、インタビューやケーススタディを含める場合もあります。

社会的な関心が高いテーマの場合、メディアへの露出や社会的議論を喚起するきっかけとなるケースも多いため、正確な情報提供を心がけることが重要です。

まとめ

プレスリリースの種類についてまとめ

今回は、プレスリリースの主な種類を分類別に整理し、それぞれの特徴を詳しく解説しました。

プレスリリースは、配信する内容や目的に応じて種類が異なり、テーマごとに特徴やポイントがあります。

商品やサービスの発表から企業の重要なコーポレート情報、さらには調査や研究結果の共有まで、多様な形式を使い分けることで、効果的な情報発信が可能です。

配信内容の正確性やタイミング、伝え方にも十分注意し、ターゲットに響く情報を届けることで成果につながります。

ぜひ本記事を参考に、より戦略的かつ効果的なプレスリリースの作成にお役立てください。