新商品や新サービスの発表、イベントの告知など、自社の活動を広く知ってもらうために欠かせないのがプレスリリースです。
しかし、せっかく作成しても、送り方やメールの書き方ひとつでメディア担当者に読まれず、埋もれてしまうことも少なくありません。
プレスリリースは内容だけでなく、「送り方」にも工夫が求められます。
そこで今回は、プレスリリースをメールで送る際の例文をはじめ、メールの作成方法や送り方のポイント、注意すべき点について詳しく解説します。
自社の情報を報道機関に確実かつ効果的に届けるための参考に、ぜひご活用ください。
プレスリリースのメールの作成方法・送り方のポイント解説
プレスリリースをどんなに丁寧に作成しても、それだけでは世の中に広く伝わりません。
まずはメディア関係者に読んでもらうことが第一歩となりますが、さらに重要なのは「情報をどのように届けるか」です。
ここでは、メールでプレスリリースを送る際の作成方法と、送り方のポイントを解説します。
メールの件名が重要
担当者にプレスリリースをメールで送信する場合、必ず件名を記載するようにしましょう。
件名は、プレスリリースを読んでもらえるかどうかを左右する、非常に重要な要素です。
なお、件名には「本文の要約」と「会社名」を記載し、受信者が一目でメールの内容を把握できるようにしてください。
プレスリリースの内容を簡潔にまとめた本文にする
メールの本文では、プレスリリースの要点を無駄なく簡潔にまとめることが重要です。
特に「いつ」「誰が」「何をするのか」を明確に伝え、メディア担当者が一読で内容を把握できる構成を心がけましょう。
また、長文や曖昧な表現は敬遠されやすいため避け、最も伝えたい情報は冒頭に配置するのが基本です。
限られた時間で多数の情報を処理するメディア側の立場を意識し、「読みやすさ」「伝わりやすさ」を最優先に考えましょう。
プレスリリースをPDFにして添付する
プレスリリースは、PDF形式にしてメールに添付するのが一般的です。
PDFはデバイスに依存せず、レイアウトが崩れにくいため、印刷や転送にも適しており、多くのメディア関係者に好まれる傾向があります。
ただし、セキュリティ上の理由や多忙な業務の中で添付ファイルを開かない担当者も一定数いるため、すべてのケースでPDF形式が適しているとは限りません。
そのため、PDFを添付する場合は、メール本文にプレスリリースの要約をわかりやすく記載し、内容が一目で把握できるようにすることが重要です。
このように、基本的にはPDFの添付を推奨しますが、相手の状況に応じて柔軟に対応し、確実に情報が伝わるよう工夫しましょう。
問い合わせ先を文末に必ず記載する
メディア担当者が追加の確認や取材をスムーズに行えるよう、メールの文末には必ず問い合わせ先を明記しましょう。
担当者名・部署名・電話番号・メールアドレスなど、連絡が取りやすい情報を漏れなく記載することが大切です。
問い合わせ先が記載されていない場合、プレスリリースの内容に興味を持たれたとしても、確認や取材を断念されてしまう可能性があります。
その結果、せっかくの掲載機会やメディア露出のチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。
広報活動の成果を最大化するためにも、連絡先は必要不可欠な情報として、確実に記載しましょう。
プレスリリースをメールで送る例文
プレスリリースを初めてメールで送る方は、どのような内容にすればよいか悩んでしまうこともあるでしょう。そこでここでは、実際に使えるメールの例文をご紹介します。
以下は、メディア関係者にプレスリリースを送る際に活用できる、汎用的なメール文面の一例です。
件名や本文は、送付する内容に応じて適宜調整してください。
メールの例文
〇〇新聞社 ご担当者様
いつも大変お世話になっております。
〇〇株式会社 広報担当の〇〇と申します。
弊社は、2025年〇月〇日より、新サービス「〇〇」を提供開始いたします。
本サービスは、〇〇(ターゲット)向けに〇〇(サービス概要)を提供するもので、〇〇といった課題の解決を目指すものです。
詳細は添付のプレスリリースをご参照いただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
取材やご不明点がございましたら、下記までお気軽にご連絡くださいませ。
〇〇株式会社
広報担当:〇〇(フルネーム)
部署名:〇〇部
電話:03-0000-0000
メール:xxxxx@xxxx.co.jp
会社ホームページ:https://xxxxxxxx
メール作成時のポイント
メール本文は簡潔にまとめ、添付ファイルを開かなくても内容の概要が伝わるようにすることが重要です。
添付ファイルの確認を手間に感じる記者も多く、外出先などでは開けない場合もあります。
本文が薄く、重要な情報が添付に偏ってしまうと、内容が伝わらず機会を逃す恐れがあるため注意しましょう。
本文では要点をしっかり伝え、担当記者の興味を引くことが、添付ファイルを読んでもらい取材につなげるポイントです。
プレスリリースのメールの送り先は?
プレスリリースを効果的に届けるためには、送り先の選定が非常に重要です。
新聞社、テレビ局、雑誌、Webメディアなど、媒体や業種によって関心のあるテーマは異なるため、自社の情報と関連性の高い報道機関や担当者をリストアップしましょう。
送り先の具体的な一覧や選び方については、「プレスリリース 送り先 一覧」の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
https://www.doublequotationmarks.com/531/
プレスリリースをメールで送る際の注意点は?
プレスリリースの内容がどれほど優れていても、メールの送り方やマナーを誤ると、担当者に読まれずに終わってしまう可能性があります。
ここでは、プレスリリースをメールで送る際に気をつけたい注意点を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
情報に誤りがないか必ずチェックする
プレスリリースの情報に事実誤認があると、自社の信頼性が損なわれ、メディアからの信用を失う原因になりかねません。
また、内容が正しくても、誤字脱字や読みづらい構成では、情報の魅力が十分に伝わらない恐れがあります。
そのため、メールを送信する前に内容を丁寧に確認し、正確で伝わりやすい状態になっているかを入念にチェックすることが重要です。
一斉送信する場合はBCCで送る
複数のメディアにプレスリリースを一斉送信する際は、必ずBCCを使用しましょう。
CCやTOで送信すると、受信者同士のメールアドレスが見えてしまい、プライバシーの侵害につながる可能性があります。
これは単なるマナー違反にとどまらず、企業の信頼性を守る上でも非常に重要です。
このような細やかな配慮の積み重ねが、メディアとの良好な関係構築につながります。
容量が重いファイルは送らないようにする
添付ファイルの容量が大きすぎると、メールの送受信に時間がかかり、配信が遅れる可能性があります。
また、受信側のメールサーバーで容量制限を超えたファイルは拒否されたり、迷惑メールとして振り分けられてしまうリスクもあるため、十分に注意しましょう。
特に画像やPDFファイルはサイズが大きくなりがちなので、送付前に適切な圧縮やサイズ調整を行い、できるだけ容量を抑えることが重要です。
これにより、メールが確実に届き、担当者がスムーズに内容を確認しやすくなります。
メールを送信する最適なタイミングを意識する
メールを送信するタイミングは、内容が読まれるかどうかに大きく影響します。
メディア担当者が多忙な時間帯や週末に送付すると、開封されずに埋もれてしまう可能性が高いため、平日の午前中や午後の早い時間帯に配信することが望ましいです。
特に月曜日の朝や金曜日の夕方は避けるのが一般的なマナーとされています。
■目に留めてもらいやすい曜日や時間帯が重要
メディア担当者がメールをチェックしやすいタイミングを狙うことで、プレスリリースを目に留めてもらえる確率が高まります。
一般的に、火曜から木曜の午前中から午後3時前後は比較的業務が落ち着いている場合が多いです。
ただし、業界やメディアによって適切な曜日や時間帯が異なることもあるため、特性に応じて最適なタイミングを見極める必要があります。
不特定多数に向けた書き方にしない
全てのメディアに同一の文面で一斉送信するのではなく、可能な範囲でメディアの特性や読者層を考慮し、内容を調整することが望ましい対応です。
特に取材を依頼したいメディアや担当者が明確な場合は、「なぜ自社の情報がそのメディアに適しているのか」が伝わるよう、メール本文の一部をカスタマイズすることをおすすめします。
カスタマイズの方法については、次の項目をご覧ください。
■メディアごとにプレスリリースをカスタマイズする必要がある
例えば、美容系メディアに送る場合は、「配合成分の特長」や「肌悩みに対する具体的な効果」など、美容感度の高い読者が関心を持ちやすいポイントを中心に伝えるのが効果的です。
写真やビジュアルの印象も重要となるため、イメージ画像を添付するのも有効でしょう。
一方、ビジネス系メディアに向けては、「市場規模」や「業界トレンドとの関連性」など、業界全体への影響やビジネス的な視点を強調することがポイントです。
全てのメディアに個別対応するのは難しい場合もありますが、優先度の高い媒体だけでも一部をカスタマイズすることで、掲載や取材につながる可能性を高められます。
まとめ
今回の記事では、プレスリリースをメールで送る際のポイントや注意点について詳しく解説しました。
送り先の選定からメール作成、配信タイミングに至るまで、細部にわたる配慮が重要です。
情報の正確性を維持しつつ、担当者が読みやすく関心を持てるメールを心がけましょう。
ぜひ今回のポイントを参考に、効果的な広報活動にお役立てください。